坐骨神経痛とは、腰から足にかけて伸びている「坐骨神経」が様々な原因によって圧迫・刺激されることであらわれる、痛みやしびれなどの症状のことを指します。
多くの場合は、腰に引き続いて発症し、次にお尻や太ももの後ろ、すね、足先などに痛みやしびれがあらわれます。また、症状がひどくなると麻痺や痛みによる歩行障害を伴うこともあります。
年齢が若い場合は、腰椎椎間板ヘルニアが多く、高齢になると、ほとんどが腰部脊柱管狭窄症を原因として発症します。
原因
原因はさまざまで、坐骨神経の圧迫、脊椎神経根の圧迫、梨状筋症候群、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、腰椎すべり症などが原因とされています。最も多い原因は腰椎椎間板ヘルニアであり、約90%の坐骨神経痛はこれが原因とされています。
●根性坐骨神経痛・腰椎性坐骨神経痛
坐骨神経の付け根が圧迫されて、痛みがおこるタイプの神経痛。椎間板ヘルニアが原因となっているケースが多くみられます。
●梨状筋性坐骨神経痛
梨状筋による神経圧迫によって起こるものです。
●症候性坐骨神経痛
神経の圧迫が原因ではない、原因不明の坐骨神経痛です。
以上のように原因は様々です。個人で判断せず一度診察を受けていただくことをお勧めします。
治療
治療では症状によって様々ですが、マッサージ、干渉波、鍼灸治療、超音波治療器などで、鎮痛を行います。痛みが強い時期には、安静を心がけ、コルセットをつけたりします。マッサージや電気治療では特に筋緊張が原因となる症状に効果的です。神経や骨の異常で坐骨神経痛が起こっている場合でも周りの筋肉は緊張するため、マッサージや電気治療は効果的です。
鍼灸治療や超音波治療では特に鎮痛作用が強く、傷んでいる筋肉や神経の走行に沿って行います。
治療は痛い時に続けて行うことで早く治りやすいので、続けて治療していただくことをオススメしています。