頚椎の椎間板は、首の骨を支えたり、衝撃を吸収したりといった役割を果たしていますが、常に頭部の重みや様々な動きによりストレスにさらされています。そのような状況下で、椎間板が徐々に傷んでいき、ケガなどの瞬間的な外力や長時間同じ姿勢をするなどの慢性的なストレスにより椎間板が突出し、神経を圧迫してしまうため、首や腕に痛みやしびれといった症状が出現します。
症状
首や肩甲骨、腕に痛みやしびれが放散したり、ハシが使いにくくなったり、 ボタンがかけづらくなったりします。また、足のもつれ、歩行障害が出る こともあります。まれに排尿障害や狭心症に似た胸部の痛みがみられます。 30〜50歳代に多く、しばしば誘因なく発症します。悪い姿勢での仕事や、 スポーツなどが原因になることもあります。
治療
痛みが強い時期には、首の安静保持を心がけ、頚椎カラー装具を用いることもあります。また、筋肉も炎症を起こすので冷シップで冷やすと良いです。鍼治療やマッサージは痛みを軽減するのに有効です。病院では、神経ブロックや消炎鎮痛薬を処方し痛みをやわらげます。日常生活動作では、痛みを誘発する姿勢をなるべく避けていただきます。例えば、頚を後ろへ反るような姿勢で寝ないことや長時間同じ姿勢で机に向かったりしないといったことです。治療を続けることで症状が改善されることがほとんどです。しかし、痛みが緩和されず日常生活や仕事に大きく支障をきたしてくる場合は手術療法を選択する場合もあります。