骨盤位とは、いわゆる逆子のことです。
骨盤位は、ほとんどが自然変換されるため37週以降の骨盤位の頻度は3~5%と言われています。
原因は不明で突如起きてしまいます。
帝王切開を避けるため治療を希望する方は沢山います。
骨盤位の矯正法として、外回転術、逆子体操(膝胸位)、鍼灸があります。
鍼灸治療による矯正率は有効事例が多く、加えて妊娠期の不定愁訴の改善も期待できます。
以下の項目は矯正の成功率に大きく関わるため問診をします。
① 分娩歴 ( 初産婦 ・ 経産婦 )
② 産院で逆子と診断された妊娠週数 ( 週)
③ 当院初診時の妊娠週数 ( 週)
④ 現病歴 ( 臍帯巻絡 ・ 羊水過小 ・ 子宮筋腫 )
初産婦の逆子回転率
妊娠32週以前の矯正率は74.0%
妊娠33週の矯正率51.7%
経産婦の逆子回転率
妊娠33週の矯正率84.0%
以上の確率で矯正に成功します。経産婦の方が多く矯正に成功していますが、初産婦も半数以上が成功しています。妊娠週の経過により矯正率は減少していきます。
なるべく骨盤位診断を受けてすぐ治療を始めたほうが矯正率は大きく上がります。
骨盤位診断から3週間以内の方が特に矯正率が高いとされていますが、3週間を超えても矯正に成功する方もいます。
矯正不成功の要因に臍帯巻絡、過短臍帯、羊水過少、双角子宮、子宮筋腫が指摘されていますが、多くは原因不明です。
① 至陰(足の小指の爪の外側)
せんねん灸を用いて2~3回お灸をすえます。お灸は熱を緩和する台座を用いているので火傷になりにくく、暖かい程度で心地よく受けられます。
② 三陰交(足の内くるぶしの骨の上から指四本分上の位置、骨の際)
細い鍼を2本刺します。痛みやヒビキ(鍼特有の刺激)が生じない程度に浅く刺すのでリラックスして受けていただけます。
可能なら毎日でも治療し、週に一度はかかりつけの産婦人科で診ていただいたほうが良いとされています。頻度の高い来院が難しい方は当院で受けていただいたお灸を自宅でも毎日2回していただく事でも代用できます。お灸は自宅でも簡単に行えます。